Naizoushibou

思ったことを思ったときに書き留める

満月の夜に

今日は満月

露天風呂に入り、期待した心

空は生憎の隈なし雲

萎えた心を海水に混じれた湯に溶かす

しばらく

分厚い雲が切れ間を見せた

そこから覗くのは満月

切れ間から見える月はまるで神の目のようで

そこにいた僕は圧倒される

当に蛇に睨まれたカエルのように、全てが見透かされるように湯の中ですくんでしまう

そしてまた分厚い雲

暗闇が海と空を支配する

灯るのは一点の誘導灯のみ

彼はこれから出る船を見つめたまま寒空に光り続ける